【Q&A】今さら聞けない確定申告 6つの質問

年明けから3月にかけて「確定申告」という言葉を聞く機会が増えることと思いますが、「そもそも、確定申告とは何か」・「どのようなときにするものなのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回は確定申告についての6つの質問に答えていきたいと思います。

Q① そもそも確定申告って何?

【A】確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間に発生した所得の金額と、それに対する所得税額等の額を計算して確定させる手続きです。
1年間で納めていた所得税が少ない場合には納付が必要になりますが、医療費控除を始めとした控除によって納めすぎていた所得税が還付されることもあります。
原則として2月15日から3月15日までに申告しますが、所得税が還付される場合には2月15日以前でも申告することができます。
申告方法としては税務署への直接持参・郵送・オンラインなどの方法があります。

確定申告イメージ

 

Q② いくらまでなら確定申告しなくていい?

【A】会社勤めで収入が給与のみの場合は原則として確定申告は必要ありません。しかし、収入が2000万円を超えている方など、確定申告が必要な場合もあります。
また、個人事業主として働いている方は、収入から経費などを差し引いた事業所得が年間で48万円以下であれば、所得税の確定申告をする必要がありません。
さらに、国から支給される公的年金の収入のみがある方は、年間の年金収入が400万円以下であれば所得税の確定申告が不要です。
公的年金以外の雑所得などがある場合もそれらの合計が年間20万円以下であれば、確定申告の必要はありません。

 

Q③ どんな人が確定申告をするんですか?

【A】給与所得がある場合、その給与の収入が2,000万円を超えている方や、給与所得・退職所得のほかに20万円以上の収入がある方、2か所から給与を受けている方などは確定申告が必要になります。
そのため、普段確定申告をしていない方でも不動産を売却したときなどをはじめ、確定申告が必要になるケースがあります。
他にも、年間で10万円以上の医療費を支払った場合に適用される医療費控除や、ワンストップ特例納付が適用されなかったときのふるさと納税など、確定申告をすることで受けられる控除のために申告することもあります。
また、住宅ローンを組んだ初年度は確定申告をしないと住宅ローン控除を受けることができないので注意が必要です。

 

確定申告イメージ

Q④ 確定申告が必要なのはいくらから?

【A】アルバイトなどをしていて、勤務先で年末調整を行なっておらず、年収が103万円を超えている場合や、「収入が2,000万円を超えている」・「2ヶ所以上から給与を受け取っている」などの理由で年末調整が出来ない場合は確定申告が必要です。
また、給与と別に事業所得のような給与・退職所得以外の所得が20万円を超えている場合も確定申告が必要です。
個人事業主やフリーランスをしていた1年間の所得が48万円を超えているときも確定申告が必要です。

 

Q⑤ 確定申告をしないとどうなるのか?

【A】確定申告が必要な状況で確定申告をしなかった場合、本来納めるべき所得税や住民税の納付を課されるだけでなく、「無申告加算税」という税金が課されることがあります。
無申告加算税では最大で本来納付すべき金額の20%を追加で納めることとなります。
他にも、実際より過少に申告した場合には過少申告加算税、期限までに税金を納付しなかった場合には延滞税がかかる恐れがあります。
そのため、正確に期限内に申告・納付することが望ましいです。

確定申告イメージ

Q⑥ 扶養親族の年収が103万を超えたらバレる?

【A】事業主は法人・個人を問わず、前年中に支払った給与について、すべての従業員の「給与支払報告書」を作成し、市町村長に提出することが法令により義務付けられています。
この給与支払報告書は従業員に交付される源泉徴収票と同じ内容のもので、これをもとに扶養者の年収や所得を確認され、扶養を外れていることが確認された場合には税務署から勤務先・本人に対して扶養控除の是正を求められます。
扶養控除の要件を満たすことで38~63万円の所得控除が受けられますが、一方で扶養を外れて稼ぐことで家計の支えになれるメリットもあるため、一度、ご家族で働き方について話し合う機会を設けるのもよろしいかと思います。

 

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