遺言書を作成しようと考えたときに、遺言の内容として「遺言執行者」を指定することができます。
遺言執行者は、遺言書の内容に従い、故人の意思を実現する役目を担います。
遺言を作成する際に必ず遺言執行者を立てる必要があるわけではありませんが、立てることで多くのメリットがあります。
遺言執行者の役割
具体的な役割には以下のようなものがあります。
● 財産の名義変更や分配: 不動産の登記変更、銀行口座の解約や名義変更、株式の移動など、財産の分配を実際に行ないます。
● 債務の清算: 被相続人の生前の債務を完済する手配をします。
● 遺言内容の確認と実行: 各相続人に対して遺言内容を伝え、それに基づいて行動を取ります。
遺言執行者を立てるメリット
また、遺言執行者を立てることには以下のメリットがあります。
● 手続きの円滑化: 遺言内容を専門的かつ効率的に実行できます。特に相続財産が多い場合や複雑な場合には有効です。
● トラブルの防止: 遺言執行者が中立的な立場で動くことにより、相続人間の対立を未然に防げます。
● 法的手続きの遵守: 法律上の手続きに精通した者が執行者なら、法的なトラブルを避け円滑に手続きを進められます。
遺言執行者を選ぶ時の重要なステップ
遺言執行者として最適な人物を選ぶことは非常に重要なステップです。
以下の点を考慮すると良いでしょう。
● 信頼性: 遺言者に対して実直で信頼できる人物であること。
● 能力: 相続手続きに必要な法的知識や管理の能力を持つこと。
● 中立性: 相続人間に不公平感を与えない中立的な立場であることが望ましいです。
弁護士や司法書士などの専門家を遺言執行者に立てることも多く、専門家であれば手続きがスムーズに進むことが期待できます。
場合によっては複数の遺言執行者を立てることも可能です。
この場合、各遺言執行者に具体的な役割分担を設定しておくと良いでしょう。
複数の執行者を立てることで、より公正かつ円滑に手続きが進むことが期待できます。
遺言執行者の義務
一方で遺言執行者には以下の義務があります。
● 誠実義務: 遺言者の意思を尊重し、誠実に職務を遂行する義務。
● 報告義務: 相続人に対して執行の状況について報告する義務。
● 忠実履行義務: すべての手続きにおいて忠実かつ正確に遺言を実行することが求められます。
遺言執行者を立てなかった場合
遺言執行者を立てなかった場合でも、遺言内容の実行は可能です。
しかし、その場合は相続人が協力して手続きを進めなければならず、相続人間に意見の相違や対立があると手続きが停滞する恐れがあります。
特に以下の状況では遺言執行者を指定しておくのが良いでしょう。
● 相続人間に意見の相違がある場合: 中立的な第三者がいることで、公平かつ公正に手続きが進行します。
● 財産が複雑である場合: 不動産や金融資産、事業承継が絡む場合など、専門的な知識を要するケースなど。
相続手続きを進めるにあたって、遺言執行者を立てることは法的に義務付けられてはいませんが、遺言書を適切に実行し、相続手続きを円滑に進めるための重要な手段となります。
相続人間のトラブルを未然に防ぎ、遺言者の意思が忠実に反映されるよう、信頼できる遺言執行者を選ぶことが望ましいと言えます。
遺言書の作成を検討される際は、溝淵司法綜合事務所へご相談ください。
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