【令和6年地価公示】景気回復で前年より上昇幅拡大!

3月25日に国土交通省より、令和6年公示地価が公表されました。

この公示地価とは、毎年1月1日時点の各市区町村の住宅地・商業地・工業地の地価及び変動率を公表するものであり、国土交通省から委嘱された不動産鑑定士が調査して地価の判定を行なっております。

ちなみに私は三浦半島(横須賀市・逗子市・三浦市・葉山町)の担当を任命されております。

毎年恒例となりましたが、令和6年1月1日時点の公示地価の動向について見ていきたいと思います。
まず全国的な傾向としては全用途平均が前年から+2.3%上昇しており、3年連続で上昇となりました。

令和5年は+1.6%だったため上昇幅は前年より拡大しました。
用途別にみても住宅地・商業地は3年連続で上昇し、工業地に至っては、8年連続で上昇という堅調な結果を示しております。

三大都市圏平均を見てみますと、全用途平均・住宅地・工業地は、東京圏、大阪圏、名古屋圏のいずれも 3年連続で上昇し、かつ上昇率が拡大しています。

商業地も東京圏、名古屋圏で 3 年連続、大阪圏で 2 年連続で上昇し、こちらも上昇率が拡大しております。
また、今回特に地方主要四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)は全般的に地価上昇が著しい結果なり話題を集めております。

新型コロナウィルスの影響でながらく低迷していた地価は、全用途平均・令和4年ごろから回復傾向を見せ始め、最近の経済情勢も相まって徐々に勢いを増している状況です。

横浜市内商業地

ここからは神奈川県内の動向を見てみます。

神奈川県内の住宅地の平均変動率は+2.8%(前年+1.4%)の上昇となりました。
上昇地点が全体の 89.4%を占め、こちらも前年の 74.5%を上回る結果を示しています。

また商業地は+5.4%(前年+2.9%)、工業地は+5.9%(前年+4.3%)で、それぞれ前年よりも上昇幅が拡大しております。

神奈川県内住宅地の上昇率

まずは地価上昇率が高かった住宅地上位5地点を見ていきます。

令和6年住宅地公示地価

【住宅地上昇率上位 5 地点】

① 横浜市保土ヶ谷区西谷3丁目1127番26 (+13.0%・前年順位26位)

② 茅ケ崎市浜竹2丁目2710番4(+12.8%・前年順位 1 位)

③ 鎌倉市七里ガ浜2丁目1331番158外(+10.0%・前年順位5位)

③ 茅ケ崎市赤松町3697番384(+10.0%・前年順位 11 位)

⑤ 茅ケ崎市東海岸北2丁目9762番8外(+9.8%・前年順位3位)

県内住宅地の地価上昇率上位5地点は上記のとおりです。

一昨年までは利便性・発展性から、横浜駅徒歩圏内及び、橋本駅周辺の住宅地が高い上昇率を維持し上位に位置し続け、昨年はテレワーク需要等から、茅ケ崎市や鎌倉市を中心とした湘南地区が上位を独占していました。
本年も上位は湘南地区の住宅地を中心にランクインされる中、西谷駅から徒歩3分の住宅地が1位とりました。

その要因としては、昨年3月に相鉄・東急直通線が開通し、当駅から都心へのアクセスが飛躍的に向上したため、住宅需要が格段に高まったことが挙げられます。

保土ヶ谷地区

一方、住宅地県内ワースト5(下落率の大きい順)では相変わらず三浦半島地区が上位を占める結果になりましたが、今年は横須賀市が5位までを独占しております。

【住宅地下落率上位 5 地点】

① 横須賀市長浦町3丁目53番 5 (-1.6%・前年1位)

② 横須賀市走水2丁目795番 (-1.5%・前年4位)

③ 横須賀市追浜南町2丁目18番8(-0.8%・前年 12 位)

④ 横須賀市坂本町5丁目7番32 外(-0.8%・前年 30 位)

⑤ 横須賀市船越町2丁目15番6(-0.8%・前年 38 位)

例年は5位までに、小田原市や秦野市などの県西地区もランクインされるのですが、横須賀市は人口減少数が全国1位であり、また都心への通勤限界圏であるものの、交通アクセスが悪いことがランキングを独占する大きな原因であると考えられます。

いずれの地点も下落幅は縮小しておりますが、依然として厳しい状況にあります。

横須賀エリア

神奈川県内商業地の上昇率

次に商業地の上昇地点、下落地点を見ていきたいと思います。

令和6年商業地公示地価

【商業地上昇率上位5地点】

① 横浜市西区みなとみらい3丁目1番1外(+19.2%・前年1位)

② 横浜市中区住吉町1丁目2番外(+16.8%・前年7位)

③ 川崎市川崎区日進町23番8(+15.6%・前年6位)

④ 横浜市中区野毛町2丁目59番3(+15.3%・前年12位)

⑤ 川崎市川崎区新川通4番22(+14.6%・前年18位)

商業地に関しては、昨年まで橋本駅周辺や厚木駅周辺も上位にランクインされていましたが、今年は横浜市及び川崎市の商業地が上位を締めました。
横浜市のみなとみらい21地区では企業、大学の進出が相次いでおり、昨年より更に上昇幅を拡大して、2年連続1位となりました。

みなとみらい21地区

【商業地下落率上位 5 地点】

① 相模原市緑区与瀬本町8番1 (-0.7%・前年5位)

② 真鶴市字宿61 番1(-0.5%・前年3位)

③ 湯河原市宮上字丸山637番29外(-0.4%・前年7位)

③ 横須賀市衣笠栄町1丁目11番(-0.4%・前年 10 位)

⑤ 山北市字清水 1356 番 13(-0.2%・前年 22 位)

いずれも繁華性に乏しい商業地や衰退傾向が顕著な商業地で、長期にわたって地価が下落し、今後も上昇要因に乏しい地点がランクインしております。

相模原市内

新型コロナウィルスの影響もほぼ完全に終息し、日経平均株価も上昇し景気回復が鮮明となる中、土地取引も増え、取引価格も上昇幅が大きくなっています。
その中でも、アフターコロナの住まい選びの条件としては、勤務先への「通いやすさ」だけではなく、「買いやすさ」も比重が大きくなりました。

特に都心まで電車1本で、1時間圏内の地域の人気が高まっており、昨年に引き続いて湘南地区の人気は高く、また西谷駅周辺の需要も高まっていることが伺えます。
また商業地に関しては、特にターミナル駅周辺では店舗需要の回復に伴い、地価の上昇が一段と強くなっております。

この上昇傾向がどこまで続くのか、令和7年度はどうなるのか。
この一年も注視していきたいと思います。

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株式会社あかつき不動産サービス
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