【私が中小企業診断士になるまで】思い切って経営コンサルティングの世界へ

中小企業診断士イメージ

中小企業診断士資格取得を目指したきっかけ

我が国で中小企業診断士試験が始まったのは1964年(60年前)でした。
私が中小企業診断士の資格試験に合格したのは1974年でしたので、試験制度が始まって10年程度経った頃でした。その頃は中小企業診断士の認知度はそれほど高くなく、資格取得も易しかったように思います。

その頃の体験談ですが、よろしかったらお聞きください。

私は1967年に富士銀行(現みずほ銀行)に入行しました。
入行して5、6年目の頃、若手に中小企業診断士の資格を取らせて銀行の経営相談力を高めようと、80人程を選び、1年間通信教育を受けさせ、年2回集合研修をして中小企業診断士試験を受けさせるという制度が出来て、私はそれに選ばれました。

私は特に通信教育に熱心に取り組んだわけでもなく、毎月の課題は期限ギリギリの提出でしたが、成績はよかったようでした。
1年間の成績で優秀な者に文部大臣賞が与えられるのですが、私は文部大臣賞をいただきました。

そして7月にある中小企業診断士一次試験(その頃は二次試験)に合格しました。

その後にある二次試験にも合格し、実務補習を経て1974年(50年前)に中小企業診断士資格を取得しました。
通信教育で文部大臣賞をいただいたこと、一次試験、二次試験、実務補習をストレートで合格したこともあり、銀行も次に続く者への範、励ましの意味があったのか「富士プライズ」という賞をいただきました。

中小企業診断士の資格を取ろうという明確な意思もなく、銀行から勧められて取ったという感じでした。

中小企業診断士イメージ

経営コンサルティング会社へ出向

35歳ごろ富士ナショナルシティ・コンサルティング(FNCC)という富士銀行とシティバンク(その頃はファーストナショナルシティバンクと呼ばれていました)の合弁のシンクタンクに出向になり、経営コンサルティングの世界へ入りました。
FNCCへの出向は中小企業診断士の資格、文部大臣賞・富士プライズの受賞もあったかもしれません。

私は銀行員よりコンサルタントの方が向いていると思っていましたので、「銀行には戻らずコンサルティングを続けたい」という希望を銀行の人事部に伝えたところ、「それもよいでしょう」ということで、そのままコンサルティングを続けました。

1989年にFNCCは富士総合研究所に組織替えになりましたが、引き続きコンサルティングを行なっていました。
銀行系のコンサルティング会社は、銀行の支店長などが取引先の相談に乗っている中で出てきたコンサルティング案件の紹介を受けて行なうというもので、案件の内容はマチマチです。

企業規模、業種もマチマチです。幅広くコンサルティングを経験しました。

 

思い切って独立

53歳になった頃、このまま富士総合研究所のコンサルタントとして定年を迎えることは既定路線でしたが、自分を試したいという気持ちが強く湧き、「思い切って独立しようか」という気持ちが強くなりました。

その頃、富士総合研究所ではクラスター制度というのがあり、私は「河合クラスター」という独立部隊を率いていました。
その「河合クラスター」の業績がよく、独立しても何とかいけるのではないかという感触を得ていました。

これが独立を後押ししたのかもしれません。

しかし独立しようとすると「失敗する」「銀行というバックがあるから生きてこられた、バックがなく自分の力だけでどうやって食っていけるのか」等の声が上司・先輩・同僚から聞こえてきました。

こういった懸念の声も聞かれましたが「自分の可能性を試してみたい」という私自身の声の方が強く、思い切って独立しました。

中小企業診断士の資格があることがコンサルタントとして独立する時の力になったことは事実です。
中小企業診断士の資格はそれだけでは稼げませんが、名刺に書き込めば、それだけで説得力を持つことが出来ます。

富士総合研究所でのコンサルティングの範囲は広かったのですが、採算を考えて独立後は人事管理に絞りました。そして営業を強化するため次のことを行ないました。

① 会社ホームページ作成

② 書籍の執筆(毎年1冊執筆するという目標設定、これまでに執筆した書籍約30冊)

③ セミナー受注(ピーク時、年29回)

④ DVD監修(日経・評価者研修用教材、4本)

⑤ インストラクターマニュアルの作成(④のDVDに対応)

⑥ ソフト開発(人事管理ソフト 財務分析ソフト等)

中小企業イメージ

後進の指導(コンサルタント養成講座)

人事コンサルティングの世界に足を踏み込んで44年になります。

永年の経験で培った知識、ノウハウを次の世代に伝える時期にきていると思っています。
そのような観点から2014年8月、日本法令から『人事・賃金コンサルティング入門』という本を出しました。
そしてこの本をベースにして「人事コンサルタント養成講座(河合ゼミ)」を日本法令で2015年3月~8月にかけて行ないました。

河合ゼミは人事コンサルタントを本気になって目指す人の中から20人に、毎月2日(土、日曜日)、計12回にかけて行なうものです。

河合ゼミ当日の作業、宿題と、かなりハードです。
河合ゼミは5期まで続きました。さらに引き続いて2021年1月から コンパクトにZoomで行なう「こぢんまり河合ゼミ」を行なっています(現在6期継続中)。

中小企業診断士 河合克彦 株式会社河合コンサルティング 中小企業診断士 河合克彦

投稿者プロフィール

株式会社河合コンサルティング
株式会社河合コンサルティング
44年にわたる豊富なコンサルティング経験、中小企業の経営上の問題に幅広く対応。特に人事管理コンサルティングでの経験が豊富です。
また、人事管理関係ではツールが揃っております。
著作物「役割・能力・成果… “〇X主義”を超えて」ほか30冊、DVD「【ディスカッション教材】一次評価者のための人事評価」ほか4本、各種教材 「被評価者研修インストラクターマニュアル」ほか3本、ソフトウエア 「ACCESS人事管理」ほか5本。

100年ライフマネジメント

「100年ライフマネジメント」は、お客様の生活の中にある心配事を共に確認し、年代に応じた対策準備のお手伝いをする専属アドバイザー契約です。

月々1000円(税込)で専属アドバイザーには何度でもご相談いただけます。

中小企業診断士イメージ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

44年にわたる豊富なコンサルティング経験、中小企業の経営上の問題に幅広く対応。特に人事管理コンサルティングでの経験が豊富です。 また、人事管理関係ではツールが揃っております。 著作物「役割・能力・成果… “〇X主義”を超えて」ほか30冊、DVD「【ディスカッション教材】一次評価者のための人事評価」ほか4本、各種教材 「被評価者研修インストラクターマニュアル」ほか3本、ソフトウエア 「ACCESS人事管理」ほか5本。